昨日から書き始めたスタインウェイの修理ですが、ナント121年前のピアノです。
(; ̄O ̄)
ギネスにて認定されてる世界最高齢の方ですら産まれていません。
そんな貴重なピアノの修復には慎重さが求められます。
現在数多く修理しているピアノとは違い、パーツももろく交換が必要であったり、長年の使用で擦りてっていたり設計が違っていたりと様々です。
しかし、この時代から変わらぬ仕組みの物も多く、同じように修理できる物も当然たくさんあります。
今回はブッシングクロスといって、鍵盤裏に使用されているクロスを全交換したのですが、仕組みや構造は同じでも、ちょっと違う。そのちょっと違うが、いつものように作業することの出来ない理由になってしまった一例です。
上の写真が現在の鍵盤の裏です。
赤いクロスが貼ってあり、剥がした鍵盤もありますね。
横に溝が掘ってあるのですが、この古いスタインウェイは横に溝が掘っていなくて、四角く掘り出された形状になっています。
これだと、普段使用している治具が使えないので、治具作製から始める場合があるのです。
ただ、当社では過去にもこのような修理をした事があるため、特殊に治具を作っていたので、対処できましたが、このように各工程でいろいろな事が起こってきます。
なかなか先の長い修理となりそうです(;^_^A
しゅんすけ@工房